フリーランスでWeb制作をしていると、クライアントとの打ち合わせが週に何度もある。議事録を手書きでまとめると、1回あたり30分以上かかっていた。しかもメモを取りながらだと会議に集中できない。そこでAIを使った議事録要約を試してみたところ、作業時間が大幅に短縮できた。この記事では、僕が実際にやっている無料のAI議事録要約の手順を紹介する。
録音から文字起こしまでの準備
まず会議の音声を録音する。対面ならスマホの録音アプリで十分だ。Zoomなどのオンライン会議なら録画機能で音声も残せる。録音データが手に入ったら、次は文字起こしだ。無料で使える文字起こし手段は主に2つある。
1つ目はGoogleドキュメントの音声入力機能。ブラウザでGoogleドキュメントを開き「ツール→音声入力」を選ぶだけで使える。PCのスピーカーから録音を再生し、マイク入力で拾わせる方法だ。精度はそこそこだが、手軽さが魅力。
2つ目はOpenAIのWhisper。オープンソースの音声認識モデルで、精度が高い。Google Colabで無料実行できるので、コストはかからない。技術的なハードルは少しあるが、日本語の認識精度はGoogleドキュメントより上だと感じている。
どちらの方法でも、まずは文字起こしテキストを手に入れることがスタート地点になる。
ChatGPTやClaudeに要約させるプロンプト例
文字起こしテキストができたら、AIに要約を頼む。ChatGPTの無料プランでもClaudeの無料プランでも使える。ポイントは「どんな形式で要約してほしいか」を具体的に指示すること。僕が実際に使っているプロンプトはこれだ。
以下は会議の文字起こしです。次の形式で議事録を作成してください。
【会議の目的】1行で要約
【決定事項】箇条書き
【各自のタスク】担当者名・内容・期限を表形式
【次回までの確認事項】箇条書き
【議論のポイント】重要な発言や論点を3つ以内で要約
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(ここに文字起こしテキストを貼り付け)
このプロンプトを使うと、ダラダラした文字起こしが構造化された議事録に変わる。出力をそのままSlackやメールでクライアントに共有できるレベルになる。プロンプトの工夫についてもっと知りたい方は、ChatGPT仕事効率化プロンプト集も参考にしてほしい。
ChatGPTとClaudeの使い分け
議事録要約ではChatGPTとClaudeで得意分野が違う。両方を無料で試して、使い分けるのがおすすめだ。
ChatGPTは箇条書きや表形式の出力が得意。短い会議の要約なら、構造化されたきれいなアウトプットが出やすい。フォーマットを指定したときの再現性が高いのも強みだ。
一方Claudeは、長いテキストの処理に強い。1時間を超える会議の文字起こしなど、大量のテキストを渡しても文脈を見失いにくい。また、ニュアンスを汲み取った自然な日本語で要約してくれる傾向がある。
僕の場合、30分以内の打ち合わせはChatGPT、1時間超の長い会議はClaudeと使い分けている。どちらが自分に合うかは、Claude vs ChatGPT比較の記事も読んでみてほしい。
出力された議事録の確認と仕上げ
AIが出力した議事録は、必ず人間が確認する必要がある。特に注意すべきポイントは3つだ。
まず固有名詞の間違い。人名・社名・プロジェクト名は高確率で誤変換される。文字起こしの段階で間違いが入ると、AIの要約でもそのまま残る。クライアントに共有する前に必ずチェックしよう。
次に文脈の取り違え。AIは発言の背景や前提知識を持っていない。「あの件」「例の話」のような指示語は正しく解釈できないことがある。会議の参加者だからこそわかる文脈は、手動で補足する。
最後に非言語情報の欠落。声のトーンや表情から読み取れる温度感はAIには拾えない。「クライアントが渋い顔をしていた」といった情報は、自分でメモとして追記しておくと後で役立つ。
無料で運用するための工夫
ChatGPTもClaudeも無料プランには利用回数の制限がある。議事録要約を無料で続けるためのコツをいくつか紹介する。
文字起こしテキストは貼り付ける前に不要な部分を削る。「えーと」「あのー」などのフィラー、雑談パートはカットする。これだけでトークン数が減り、無料枠を節約できる。
また、要約のプロンプトは毎回ゼロから書かない。テンプレートとして保存しておき、会議の種類に応じて微調整するだけにする。定例会議用、提案会議用、振り返り会議用と3パターンあれば大体カバーできる。
WhisperをGoogle Colabで動かす場合、無料枠のGPU時間に注意。1時間の音声なら数分で処理できるので、まとめて文字起こしせず1件ずつ処理すれば十分足りる。
有料プランに課金する価値があるかは使用頻度次第だ。週に3回以上打ち合わせがある人なら、ChatGPT PlusやClaude Proに月$20払っても元は取れる。議事録1回あたり30分の時短で、月6時間以上の節約になる計算だ。逆に月に1〜2回程度なら無料プランで十分やっていける。
僕はChatGPT PlusとClaude Proの両方を契約している。議事録要約だけのためではなく、日常的にコーディングやメール作成にも使っているからだ。議事録要約はその一部分にすぎない。AIツールは使い込むほど、いろいろな場面で「あ、これにも使える」と気づく。最初は議事録要約から入って、徐々に活用範囲を広げていくのがおすすめだ。
まとめ
- 会議を録音し、GoogleドキュメントやWhisperで文字起こしするのが第一歩
- 文字起こしテキストをChatGPTやClaudeに渡し、フォーマット指定のプロンプトで要約させる
- ChatGPTは構造化出力が得意、Claudeは長文処理と自然な日本語が強み
- 固有名詞の誤認識、文脈の取り違え、非言語情報の欠落は人間が補正する
- フィラー削除やプロンプトのテンプレ化で無料枠を効率的に使える
- 手書き議事録と比べて作業時間を大幅に短縮でき、会議への集中度も上がる