フリーランスでWeb制作をしている。ここ半年ほど、Claude Codeをターミナルで毎日使っている。GUIのAIエディタも試したが、結局ターミナルに戻ってきた。理由は単純で、自分のワークフローに一番合っていたからだ。
この記事では、実際にどう使っているかを具体的に書く。「AIで効率化!」みたいな曖昧な話ではなく、日常の作業で何が変わったかの記録だ。
Hugoテンプレートの生成と修正が速い
このブログはHugo + GitHub Pagesで動いている。テンプレートの修正は頻繁に発生する作業だ。たとえばパンくずリストの構造化データを追加したいとき、こんなふうに使う。
claude 'single.htmlにBreadcrumbList構造化データを追加して'
これだけで、layouts/_default/single.htmlを読み取り、JSON-LDのスクリプトタグを適切な位置に挿入してくれる。Hugoのテンプレート構文({{ .Title }}や{{ .Permalink }})もちゃんと理解している。partialの分離が必要なら、新しいファイルを作って{{ partial "breadcrumb.html" . }}の呼び出しも入れてくれる。
headタグ内のOGP設定、記事一覧のページネーション、タグページのレイアウト変更。こういった作業は以前なら公式ドキュメントとにらめっこしながら30分かかっていた。今は指示を出して、出力を確認して、微調整するだけだ。Hugo独自の関数名を間違えることもあるが、エラーを貼れば自分で修正案を出してくれる。
GitHub Actionsのデバッグが劇的に楽になった
正直、GitHub Actionsのワークフローファイルは書くのが面倒だった。YAMLのインデント、アクションのバージョン指定、環境変数の受け渡し。微妙なミスでCIが落ちて、pushして待って、また直しての繰り返し。
Claude Codeにワークフローファイルとエラーログを渡すと、原因を特定して修正案を出してくれる。「actions/checkout@v4にしないとNode.js 16の非推奨警告が出る」「permissions: contents: writeが足りない」など、具体的な指摘が返ってくる。
このブログの自動デプロイも、Hugo build → GitHub Pages deployのワークフローをClaude Codeで組んだ。自分で一から書くよりずっと速かったし、ベストプラクティスに沿った構成になっていた。詳しい経緯はClaude Codeでブログを作った全記録にまとめている。
Pythonスクリプトの作成と保守
このブログの記事生成スクリプトはPythonで書いている。記事のメタデータ生成、ファイル命名規則の処理、APIとの連携部分。こうしたスクリプトの新規作成や改修にClaude Codeを使っている。
たとえば「CSVの案件リストを読み込んで、Hugo用のmarkdownファイルを一括生成するスクリプト」を作るとき。要件を日本語で伝えるだけで、frontmatterの生成、slugの日本語処理、ファイル出力まで含んだスクリプトが出てくる。エラーハンドリングやargparseの引数設定も入っている。
既存スクリプトのバグ修正も便利だ。エラーメッセージをそのまま貼り付ければ、原因箇所を特定して修正してくれる。ただし、プロジェクト全体のディレクトリ構造を把握していないと、存在しないパスを参照するコードを生成することがある。最初にlsやツリー構造を見せておくのがコツだ。
Gitの操作とコードレビュー補助
Gitの操作もターミナル上で完結する。claude 'この差分をレビューして'と言えば、git diffの内容を読んで、問題点や改善案を指摘してくれる。変数名の統一漏れ、未使用のimport、セキュリティ上の懸念点など。人間のレビュアーに出す前のセルフチェックとして使っている。
コミットメッセージの作成も任せることが多い。変更内容を読み取って、英語でConventional Commits形式のメッセージを提案してくれる。コンフリクトの解消方法を聞くこともある。複雑なrebaseの手順を説明してくれるのは地味に助かる。
CursorなどGUIツールとの使い分け
AIコーディングツール徹底比較でも書いたが、ターミナルのClaude CodeとCursorのようなGUIツールは得意分野が違う。
ターミナルが向いている場面。SSH先のサーバーで作業するとき。既存のtmuxやシェルスクリプトと組み合わせたいとき。ファイルの一括操作や自動化パイプラインに組み込みたいとき。軽量で起動が速い。
GUIが向いている場面。CSSの調整でプレビューを見ながら修正したいとき。大きなプロジェクトのファイル構造を視覚的に把握したいとき。差分のビジュアル表示が欲しいとき。
自分の場合、ターミナル作業が8割。CSSやレスポンシブの細かい調整だけはブラウザのDevToolsで確認しながらやる。Claude Codeは画面の見た目を確認できないので、「余白を調整して」のような視覚的な指示は苦手だ。具体的に「padding-topを16pxにして」と伝える必要がある。
使ってわかった限界と付き合い方
万能ではない。正直に書いておく。
プロンプトの質で出力が大きく変わる。「いい感じにして」では微妙な結果になる。「このファイルの○○関数で、引数のバリデーションを追加して」のように具体的に指示するほど精度が上がる。
ファイルパスを間違えることがある。特にプロジェクトの構造を伝えていない状態で「設定ファイルを修正して」と言うと、存在しないパスを参照する。最初にプロジェクト構造を共有しておくことで防げる。
長いコンテキストでは前の指示を忘れることもある。複雑な作業は段階に分けて進めるほうが確実だ。
それでも、日常の開発作業で手放せないツールになっている。Claude公式サイトから始められる。無料プランもあるし、Pro月額$20で制限が緩和される。
まとめ
- Claude Codeはターミナルで完結するAIコーディングツール。SSH先やtmuxとの相性が良い
- Hugoテンプレート、GitHub Actions、Pythonスクリプトなど、テキストベースの作業で特に力を発揮する
- GUIツールとは得意分野が違う。CSSの見た目調整はDevToolsと併用が現実的
- プロンプトは具体的に書くほど精度が上がる。「いい感じに」は禁句
- ファイルパスの間違いや長文コンテキストでの忘却など、限界を理解して使うのが大事
- 完璧ではないが、毎日の開発作業を確実に速くしてくれるツールだ